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ラボグロウンか天然か — 写真に写ること、写らないこと

更新 2026-09-11 · 7 分で読めます

手短に言えば

写真では、ダイヤモンドがラボグロウンか天然かを判断できません。両者は同じ材質で、光学的にも物理的にも同じ性質を持つからです。確信をもって分けられるのは、深紫外線の蛍光イメージングと分光分析を用いる宝石鑑別機関だけです。日常的な近道は、ガードルの刻字か当初のレポートになります。

同じ材質、二通りの育ち方

ラボグロウンダイヤモンドはダイヤモンドです。マントルで結晶した石と同じ立方晶の格子に並んだ炭素であり、硬度も、屈折率も、分散度も、熱伝導率も同じです。模造品ではありません。キュービックジルコニアやモアッサナイトは模造石で、見た目だけを借りた別の材質です。ラボグロウンダイヤモンドは何も借りていません。それ自体がその物であり、誰にも思い描けないほどの時間をかけて岩のなかで育つ代わりに、装置のなかで数週間かけて育っただけです。

この一事が、ほかのすべてを支配します。両者が同じ材質である以上、材質の性質を測って働く検査は、ことごとく両者を分けられません。宝石店の熱プローブは両方を通します。テーブル面に息を吹きかけて曇りの引き方を見る検査も、両方を通します。ガラスに傷をつけても、その石がガラスより硬いと分かるだけで、それはダイヤモンドにもモアッサナイトにもサファイアにも当てはまります。重さ、比重、ファイア、ブリリアンスも、すべて同じに読めます。

写真にできること、できないこと

写真はいくつもの問いについて有用な証拠になりますが、この問いについてはまったく証拠になりません。ダイヤモンドと模造石であれば、多くの場合は見分けられます。模造石は材質が違うため、自ら正体を明かすからです。モアッサナイトは適切な角度でクラウン越しに見るとファセットの稜線が二重に見え、キュービックジルコニアは光をより広く分散させて稜線は摩耗で丸くなり、ガラスには気泡が出ます。そうした徴候は本物のダイヤモンドと模造石を見分けるガイドにまとめています。

どんな写真にも記録できないのが、成長の履歴です。産地は結晶がどう育ち、育ちながら何を抱え込んだかに書き込まれており、その特徴は写真の分解能をはるかに下回るか、可視光ではそもそも見えません。Carat は石ごとに天然、ラボグロウン、模造石、処理済み、不明のいずれかを、理由を添えて報告します。写真が不明以上のものを支持しないなら、そう言うのが筋です。

HPHT と CVD — 二通りの育て方

ラボグロウンダイヤモンドの製法は二つあり、その経路は鑑別機関に読み取れる痕跡を残します。

高圧高温法 (HPHT) は、プレスのなかでマントルの条件を再現し、溶融した金属フラックスに溶けた炭素から結晶を育てます。この方法で育った石は、そのフラックス由来の微小な金属インクルージョンを抱えることがあり、そのために強い磁石へかすかに反応する石がまれにあります。色も、天然石に見られる縞状ではなく、塊状の成長セクターに分かれて宿ることがあります。

化学気相成長法 (CVD) は、炭素を含むガスから平らな種板の上へ層状に結晶を育てるため、細かな条線と一方向にそろった歪みを残すことがあります。育ったままの CVD 材料はしばしば褐色みを帯びており、その多くは色味を抜くために後から処理されます。HPHT アニールがその定番です。鑑別機関のレポートには、その旨が記されます。

このいずれも写真には写りません。インクルージョンは微小で、歪みには偏光が要り、セクター構造は深紫外線のもとでしか現れません。これを知ると、なぜ鑑別機関ならこの問いに答えられるのかは分かりますが、ご自身で答える方法が分かるわけではありません。

ガードルの刻字

実際的な近道はガードル、石のいちばん広いところを取り巻く細い帯です。鑑別機関でグレーディングを受けた石の多くは、そこにレーザーの刻字を帯びています。レポート番号、そしてラボグロウン材料であれば、たいてい lab grown の語かその略号です。主要なグレーディング機関が産地の明記を求めているからです。微小ですが、10倍ルーペで読めます。

ルーペを目のすぐ近くに構え、石のほうを持ち上げて近づけます。明るい光は背後ではなく横から当て、ガードルを見ながら石をゆっくり一回転させてください。爪が一部を覆っているため、刻字が隠れていることもあります。

注意が二つあります。刻字は証明ではなく記録です。レポート番号を発行した機関のオンライン照会に入力し、重量、寸法、グレードが目の前の石と一致することを確かめて、はじめて使えます。そして刻字がないことは何も証明しません。古い石、再研磨された石、そもそもグレーディングに出されたことのない石には、刻字はまったくありません。

実際に決着をつけるもの

ラボグロウンと天然を分けるのは鑑別機関の日常の仕事であり、ほかのどこでもできません。機器がすることは三つです。

  • 深紫外線の蛍光イメージング。短波紫外線のもとでは石の成長構造が光ります。天然石なら同心円状の帯、育てられた石ならセクターや層の構造で、残光の出方も異なります。
  • 分光分析。極低温でのフォトルミネッセンスは、結晶がどう育ち、処理を受けたかどうかを指し示す欠陥中心の有無と比率を明らかにします。赤外分光は窒素の含有量から石をタイプに分け、そのなかには自然界に多く、ラボにはまれなものもあります。
  • 拡大観察。金属フラックスのインクルージョン、種結晶の名残、天然の鉱物インクルージョンは、10x 以上でそれぞれの物語を語ります。

業者は、素早く pass と refer に振り分けるスクリーニング装置を使います。refer は判定ではなく、その石には本格的な検査が要るという意味です。決定的な答えは認められた宝石鑑別機関のレポートで、本当に価値のある石については、買い手も鑑定人も保険会社もそれを見せてほしいと言います。

ラボグロウンの売却価格がこれほど弱い理由

二つの石は同じ材質ですが、同じ資産ではありません。理由は供給にあります。天然の供給は、誰にも制御できない日程で、有限の数の鉱山から出てきます。ラボグロウンの供給は製造の問題です。反応炉を増やせば、産出も増えます。生産能力の拡大とともに製造原価は急激に下がり、小売価格も年ごとにそれを追って下がってきました。

これは転売に身も蓋もない帰結をもたらします。中古の買い手は、あなたが払った額ではなく、同等の新しい石が今日いくらするかを基準に値をつけます。そして今日の同等品は、昨年のそれより安いのです。数年前に買ったラボグロウンダイヤモンドが取り戻せるのは購入価格のごく一部にすぎず、下取り以外では買い取らない業者も少なくありません。

天然ダイヤモンドも貯金箱ではありません。小売価格には小売店の利幅が含まれ、店頭価格と業者の提示額の開きは大きいままです。違うのは、天然の売却価格が、誰にも思うままには増やせない供給に錨を下ろしていることです。枠は影響を受けません。何が載っていようと地金は地金価値を保ちます。それが、一点を三つの市場で評価するのが最善である理由のひとつです。

何を尋ねるか、アプリに何ができるか

買う側なら、四つの問いが仕事のほとんどを片づけます。レポートはあるか、どの鑑別機関のものか。レポート番号は何番か。支払う前に自分で照会するためです。石に刻字はあるか。そして領収書に産地が文書で記されているか。後から違っていたと分かったとき、拠り所になるのはそこだからです。

すでにお持ちで書類がない場合は、ホールマークと刻字があれば読み取り、その石が模造石ではなくダイヤモンドであることを宝石店に確かめてもらい、産地の問いにお金がかかっているなら鑑別機関へ送ってください。Carat の読み取りは、その品が何であるか、印が何を告げているか、石がどう研磨され留められているか、そして証拠がどこで尽きるかをお伝えし、残りに決着をつける検査を名指しします。その話し合いの出発点であって、代わりではありません。

よくある質問

アプリは写真からラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドを見分けられますか。

見分けられません。宝石店が肉眼で見ても同じです。両者は同じ材質で光学的な振る舞いも同じですから、画像のなかに分ける手がかりがありません。Carat は写真がそれ以上を支持しないとき産地を不明と報告し、答えを出せる鑑別機関の検査を名指しします。

ダイヤモンドテスターはラボグロウンの石を偽物と判定しますか。

しません。手持ちのテスターが測るのは熱伝導か電気伝導で、ラボグロウンダイヤモンドは天然とまったく同じように伝えますから、ダイヤモンドと表示されます。あのテスターはキュービックジルコニアやモアッサナイトのような模造石を捕まえるためのもので、石がどこで育ったかを調べる道具ではありません。

ガードルの刻字は、その石がラボグロウンである証明になりますか。

証明ではなく、有力な証拠です。10倍ルーペでレポート番号を読み、発行した機関のオンライン照会にかけ、重量、寸法、グレードがお手元の石と一致することを確かめてください。刻字がないことは、どちらの方向にも何も証明しません。

ラボグロウンダイヤモンドは偽物のダイヤモンドですか。

いいえ。組成も構造もあらゆる物理的性質もダイヤモンドであり、模造品ではなくラボグロウンと表現すべきものです。キュービックジルコニアやモアッサナイトのような模造石は別の材質で、これは別の問い、別の答えになります。

ラボグロウンの指輪が中古でほとんど値がつかないのはなぜですか。

供給が思うままに増やせるため、新しい石の価格が年ごとに下がってきたからです。買い手は、あなたが払った額ではなく今日のより安い同等品を基準に値をつけます。地金の枠は地金価値を保ちますから、転売業者の提示額は多くがそこから来ます。

鑑別機関のレポートには、石の育て方が書かれていますか。

ラボグロウンダイヤモンドのレポートは産地を明確に記し、成長後の処理についても一般に触れます。成長方法を示すものもあります。売り手がレポートを出してきたら、カウンター越しの説明に頼らず、産地の行をご自身で読んでください。